第4回の今日は、前回ご紹介したカーディールページが行っているバイヤーの購入確度を三つに分けた商談管理について、各カテゴリーに合わせて実際に行っている具体的な商談内容をご紹介します。
3日以内購入予定のバイヤーに売るのは簡単です。時にはただちにインボイスの催促をするバイヤーもいますが、大半は値段の交渉をしてきます。CIF金額が低めの車両には$50~$250単位の値引きを要求され、バスやトラック等のCIF金額が高い車両には$300~$500の値引き要求が一般的です。「あと$100足りない!」と言い張る顧客もいるでしょうが、熱意をもって交渉すれば大抵オファー額を上げてくれます。また、流通量の少ない車両(レア度が高い車両)は少し高くても強気の商談で販売可能な事もあります!
価格交渉の後は、顧客の買う気が本気であるかを見分けましょう。
「When will you be able to arrange payment?」と質問して数日後と具体的な期日の回答があれば高確率でお支払いして頂けそうですね。
もし1週間後などと期間が延びた場合は理由を聞きます。なぜなら本気で買う気であれば数日後以内に支払いをしてくれるはずだからです。支払いまでの期間が延びると、購入しない可能性が高まります。成約確度は低くなりますが、予算まであと数週間かかるが、購入意思はある様なバイヤーであれば、、しっかりと長期フォローしてあげましょう。
その他に、「Which bank will you use to arrange the transfer?」と聞くのもその見極めの1つで、もし本当に買う気であれば、すぐに「OO銀行から支払う」と具体的に回答できますが、答えるのに戸惑ったら購入する可能性が低いとみなしていいでしょう。
バイヤーが「必ず払う」と思ったら、インボイスを発行し、毎日電話をしてフォローをしましょう。本気で買う気があれば大抵3日以内で支払いをしてくれます。しかし、電話をしても数日間応答がない、もしくはメッセージをしても反応が薄くなってきた場合は、その商談は破断と判断してフォローを打ち切っても良いです。その時間を見込みがある商談に回しましょう。
このカテゴリーのバイヤーは、営業マンの説得力とコミュニケーション力が必要になります。先ずはバイヤーの状況をしっかりヒアリングしてニーズを把握しましょう。
バイヤーはまだ様々な業者の車を見比べています。もし問い合わせしてきた車両が顧客のニーズにしっかりマッチングしていないのであれば、在庫の中からマッチングする車両を探して提案をします。そして、3~4日に一度の間隔で定期的に電話フォローをしましょう。
電話フォローする時も、自分の名前と会社名を強調して伝え、しっかり顧客の頭に記憶してもらうのがポイントです。また、バイヤーの状況も日々変化しますので、常にニーズをヒアリングするのも重要です。もちろん、長期フォローした結果、他社から購入すると言われるケースもあります。
しかし、そこで諦めるのではなく、もしも車両状態が良いものであれば、
“The condition of our vehicle is much better. You will need to spend a lot of money in maintenance and repairs if you buy their vehicle, but if you buy ours, you won’t have to spend any money at all.”
と、自社車両のコンディションがより良いことを強調することで、成約に繋げることができることもありますし、
“If you need further reassurance and guarantee about the condition of the vehicle, you can purchase it with Cardeal Inspection, where you will have a third-party inspector perform a thorough inspection on the vehicle and its condition”
とCardealPageを上手く使ってバイヤーに信用して頂くのも良いのではないでしょうか。
実際にはCardeal Inspectionを利用するとコストが上がるので、「そこまで言うのなら信用してみよう」などと思わせ、通常価格で販売すると良いでしょう。当社としてはCardeal Inspectionを利用して頂いた方が良いのですが(笑) 成約に繋げる切り口は色々ありますので工夫をするのが大切です。
このカテゴリーのバイヤーは、一度話した後にフォローする必要はありません。何故なら、今購入する予定は無いからです。仮に問い合わせしてきた車両について数カ月後フォローしたとしても、その車両はもう売れているかもしれませんし、バイヤーが全く違う車両に興味を持っている可能性もあります。よって、フォローするだけの時間と電話代が無駄になります。
また、実際にバイヤーが数日後以内に「買う」と言っても、CIF金額と顧客の予算に大きく差があれば、その場でフォローを打ち切っても良いでしょう。バイヤーが先進国の方であれば数百ドルを工面するのは問題無いでしょうが、途上国の方が工面するのは相当難しいと考えられるからです。
以上、バイヤーを簡単に3つに分類しましたが、バイヤーのカテゴリーを正確に見分けてフォローをすることにより、成約確度が低いバイヤーには次回戻ってきてもらえるような対応を、成約確度の高いバイヤーには時間を掛け、成約率を向上させることができるのではないでしょうか。
是非上記を参考にしていただき、成約率のUPにつなげてください。
また見込があるか分からないのに電話ばかりしていたら電話代が高くなると考えられる方がいるかもしれませんが、ご利用の電話会社と交渉して頂ければ通常よりも安くできる可能性がございます。多くの輸出業者様は電話会社との交渉を行っていますので、まだ電話会社と交渉をしていない方は、この機会にぜひ電話会社にお問い合わせしてみてください!