成約後に、車両を出港させる
1.カーディールページに着金し成約
バイヤーからの送金が当社に着金した時点で、成約となります。
当社から着金、成約の旨をお伝えしますので、輸出前検査の手配や、船積の手配を進めていただきます。
2.船積みをする
車両が成約したら、下記の手順で船積みの手配を進めます。
車検証や一時抹消証を輸出抹消証にする
輸出が決まったら、車検証や一時抹消証を陸運局に持って行き輸出抹消証にします。
司法書士にお願いする場合も多いです。
その際に注意したいのは輸出予定日です。これは輸出抹消にする時に設定できますが、通関日がこの日を超えることはできません。
また、後ほどリサイクル預託金の還付申請を行いますが、この日を超えないと還付されないため、あまり長く設定すると、なかなか還付されません。
したがって、出港後で、かつなるべく早い日に設定しましょう。
また、輸出抹消にする前に実際に輸出する方の名義に変更しないと輸出できません!
名義変更の方法によって
・輸出抹消仮登録証明書(車検証→輸出抹消)
・輸出予定届出証明書 (一時抹消→輸出抹消)
と輸出抹消証の名称が変わってきます
下記の画像の青く囲まれている部分が輸出者の名義になっていればOKです。
出港前点検
成約したら、ヤードに保管してある車の状態をもう一度確認します。
在庫によっては、保管している間に問題が発生することもあります。なにか問題がある場合は、修理をします。
輸出前検査の手配
Zambia、Kenya、Tanzania、Mozambiqueなど、輸出前検査の実施を定めている国に販売した場合は、輸出前検査の申込をおこないます。
輸出前検査は各国によって、JEVIC、EAA、JAAI、QISJ、INTERTEKなどが指定されています。
INTERTEKやEAAなどは出港前の港でのみ行うことができ、JEVICなどは特定の検査レーンがある検査場に運んで受ける必要があります。
船腹の予約
ブッキングエージェントや丙中業者を通じて、船腹の予約を行います。仕向地によって配船している船会社が異なるので注意が必要です。
S/I・通関用Invoiceの作成
船社ごとに決められた期限までに、S/I(Shipping Instruction)と通関用Invoiceを作成して乙仲業者または丙中業者に送ります。
また同時に、輸出抹消証(間に合わない場合は車検証でも可能)のコピーを送ります。
その後乙仲業者が通関を進めます。
S/Oの確認
乙仲業者から、SO(Shipping Order)がおくられます。
ここに記載されている内容でB/L(船荷証券)が作成されますので、内容に間違いがないか確認します。間違いがある場合は乙仲業者に修正を依頼します。
ここまでの訂正には特に費用はかかりませんが、これ以降は、訂正料がかかりますので注意が必要です。
車の港搬入と輸出抹消の送付
通関が始まる前日までに、乙仲ヤードに車両を搬入します。また輸出抹消証の原本を乙仲業者に送付します。
英文抹消の作成
中には、現地の登録に輸出抹消の英語版(英文抹消)が必要な国があります。英文抹消が必要な国は、輸出抹消証の内容を英文に翻訳します。
主な英文抹消の必要な国は、フィジー、カリブ地域の国々、カナダです。
FREIGHT MEMOの受け取りと船賃の支払い
船が出港すると、船会社またはブッキングエージェントよりFREIGHT MEMOが送られてきます。
内容を確認し、指定の口座に船賃を振り込みます。
B/L輸出抹消・輸出許可証の返送
船賃の振り込みを終えると、船会社から発行されるB/L(船荷証券)を乙仲業者がピックアップし、輸出許可証、輸出抹消証とともに返送されてきます。
B/Lと輸出抹消は、この後バイヤーに送りますので保管しておきます。
また輸出許可証はリサイクル預託金の還付申請に必要なので保管しておきます。
あわせて、リサイクル預託金の還付申請には、B/Lのコピー、輸出抹消のコピーが必要なので、それぞれのコピーを保管しておきます。
輸出前検査合格証の返送
合格証が発行される輸出前検査の場合は、検査合格後に、合格証が送られてきます。
以上が、成約から出港までの流れです。
慣れれば、特に難しい作業ではありません。
しかし作業時間はかかりますので、これらの作業をロジコがまとめてお手伝いするプランもご用意しております。
また、船賃などの輸出にまつわる費用は、新たに輸出を始めた加盟店様が各業者にお願いすると割高になる場合があります。
ロジコのプランをお使いいただければ、そういった費用もお手頃な価格でご利用いただくことができます。
3.カーディールページから支払いを受け資金回収
B/L(船荷証券)、輸出抹消証、輸出前検査合格証が揃ったら、Sales Manager上からCardealPageに提出します。
提出書類に問題がなければ、当社がバイヤーからお預かりしている代金を加盟店様にお支払いいたします。
4.船積み書類を発送する
CardealPageに提出した書類に問題がない場合、当社から通知をしますので、輸出書類を
バイヤーに国際宅急便で送付します。
アフリカなどは、国際宅急便会社によっては現地での未達、紛失リスクが非常に高まりますので、DHLさんなどの、現地に確実に届けることができる国際宅急便会社を選ぶことが必要になります。
送付する書類は下記の通りです。
・B/L (1枚目と2枚目)
・輸出抹消
・現地通関用Invoice
・輸出前検査合格証(あれば)
・海上保険証(あれば)
・英文抹消(必要であれば)
B/Lは3枚発行されます。
B/Lは有価証券なので、紛失した場合には、基本的に再発行はできません。
輸送事故のリスクを考え、バイヤーには1枚目と2枚目だけおくります。
万が一、1枚目と2枚目が紛失しても、3枚目を送れば、それで車を引き取ることは可能です。
バイヤーは、輸出書類を受け取った後に、現地での通関、車両の受け取り、内陸輸送を進めます。手元に車両が届き、車両の登録を終えれば、晴れて購入した車に乗ることができます。
アフターフォロー
例えばアフリカの場合は、日本を出港してから船がアフリカの港に到着するまでに約1ヶ月かかるので、船積までの期間と、港に到着してからバイヤーが車両を登録するまでの期間を考えると、バイヤーは支払いから約2~3ヶ月後に車を手に入れる事になります。
車が到着した頃を見計らって、バイヤーにコンタクトします。
ほとんどのバイヤーが、車の状態に満足しているので、その場合は写真とコメントを送ってもらうようにします。
そのコメントと写真はCardealPageの自社ページに掲載することができます。それを見て、次回のバイヤーが安心して購入できるので、こういった実際に購入したバイヤーのコメントと写真を掲載することはとても効果的です。
クレーム対応
中古車輸出をはじめようか考えている時に、特に気になるのはクレームについてだと思います。
クレームの頻度は、どのような状態の車をどういうコミュニケーションで販売しているのかによっても違いますが、軽微なものを含めると、例えば200台輸出して、1件あるかどうかというイメージです。
一般的には、バイヤーが車を受け取った時点で車両の問題が発覚し、連絡してくる場合が多いです。
現地の港でパーツが盗まれたなど、出港後に起きた問題をクレームしてくる場合もあります。
輸出は、基本的にインコタームズという国際貿易条件に基いて行われています。
インコタームズによると、中古車輸出の際によく用いられるCIFやCFRという条件で販売した場合は、車が船に載ったあとに起きた問題はバイヤー側の負担と定められています。
したがって、出港後は基本的にはノークレームなので安心です。
しかしながら、そもそもCardealPageに掲載していた車両状態と違う車両を販売した場合は、ご対応いただく必要があります。
そのため、CIPの情報は、セールスポイントも状態が悪い点も、正確に記載し販売することが、後のクレーム防止に繋がります。
またバイヤーにCardeal Inspectionをお勧めしていただくと、出港前にCardealPageがその車両の状態がCIPに掲載されていた状態と同じかどうかをチェックしますので、その後のクレーム防止には効果的です。
売れない車両はどうするのか
在庫を仕入れて販売すると、なかにはどうしても販売できない車両がでてきます。
値下げをしたり、写真を取り直したり、いろいろ工夫をしても売れない車両がでた場合は、オートオークションに出品して処分します。
オートオークションに処分すれば、価格はつきますので、また他の在庫を購入する資金にすることができます。
長期にわたって所有していても、その分ヤードの保管料はかさみ、またそういった車両が待っていると利益が出るようになるのはほとんど無いため、失敗と割りきって処分し、次の車両を仕入れて利益を出していく方がいいと思います。
このように、CardealPageを使えば、どなたでも簡単に中古車輸出をスタートしていただけます。
利益を上げてくためには、この流れのなかでも、特に仕入れ車両選定と仕入れ、そして海外バイヤーとの商談が特に大切な部分です。加盟店様にはそこに集中していただくのが効果的です。
以上、CardealPageを使って中古車輸出を行う流れをご説明しました。
最初は戸惑うこともあるかもしれませんが、サポートのプログラムもございます。
ぜひ、CardealPageで中古車輸出をはじめてみてはいかがでしょうか。