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タンザニア・ザンビア向け輸出に必要なEAA検査を理解しよう

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 こんにちは。カーディールページの長利です。

 中古車輸出を始めたばかりのころは、必ず一度は輸出検査で悩まされますよね。
 私達も、検査結果にはいつもドキドキするものです。

 今回は、数ある輸出検査の中の1つである「EAA検査」についての理解を深めていただこうと思います。

EAA検査とは

 EAA検査を行う会社の名前は、2016年以前はEAST AFRICA AUTOMOBILE SERVICES株式会社でした。この社名からEAA検査と命名したようです。
 現在では、社名を変更しEAA株式会社となっています。

 EAA株式会社の社長はタンザニアの方ですので、東アフリカの事をよく熟知された方が運営しております。

社名: EAA Company Limited
本社: 1-20-5 Nakata Bulding 101 Rinkan, Yamato City, Kanagawa Prefecture Japan 242-0003
社長: Mr.Prosper Sugai
TEL: 046(205) 7611
URL: https://eaa-s.jp/

 EAA検査が必要な場合は、
・シンガポール
・タンザニア
・ザンビア
 などの国に中古車を輸出する場合です。

 輸出前にEAAの検査を受け、合格すると現地で輸入ができるようになります。

一番重要な事!

 EAA検査をはじめ「輸出前検査」全般に言えることですが、これらの検査は日本から輸出する為の検査ではないという事です。

つまり、
・輸出検査を受けた
・輸出検査を受けていない
・輸出検査に合格した
・輸出検査に合格していない

どのような場合でも、問題なく輸出できてしまいます。

 しかし、不合格の車両や未検査の車両を間違って輸出してしまうと、現地で輸入できないため、大変な事になります。
 検査は、かならず船積み前に受け、合格してから輸出をしてくださいね。

EAA検査の流れ

 EAA社のホームページよりフロー図をダウンロードできます。

 EAAの検査フロー

大まかな流れは、
1: 検査申込
2: 検査日程調整
3: 検査料支払い
4: 車両搬入
5: 検査(不合格時再検査)
6: 合格証明書発行

となっております。

EAA検査の合格基準

 EAA検査の合格基準を知らずに検査を受けると、不合格になり手戻りが多くなります。

 販売前に車両状態を確認する事はもちろんのこと、あらかじめ検査を受ける前に合格しそうな状態かどうかを確認した方が良いでしょう。

 検査基準の詳細はEAAのホームページからダウンロードできます。

 EAAの検査基準

 検査基準は多岐に渡りますが、私が体感でよく検査不合格になる例をあげると

1: 車両のサビ・腐食
2: タイヤのすり減り・ひび割れ
3: ワイパーブレードのサビ・ゴム切れ
4: フロントガラスの割れ

が多いです。

1のサビに関しては、下回り部分の表面上のサビであればシャシーブラックなどを塗布してあれば検査合格する場合が多いと思います。しかし腐食や腐食穴がある場合は必ず不合格になるとイメージしておいた方がよいでしょう。
商用車は特に注意が必要だと思います。

オークションでも腐食が取られると相場がかなり下がる傾向にあると思いますのでこのあたりはシビアに判定しているようです。

2のタイヤに関しては、片減り(片方のみがすり減り)でもひどい物は不合格になります。また、古いタイヤの場合はひび割れで不合格になる場合がありますので注意が必要です。

3のワイパーブレードに関しては、少し厳しすぎかなぁとも思いますが、よくひっかかります

4のフロントガラスに関しては、飛び石程度であれば大丈夫だと思いますが、1.5cm以上でクモの巣状の割れがある場合は検査不合格になる可能性があります

 もちろん、根本的に「車両がまっすぐ走ってちゃんと止まる」状態でないと不合格になります。輸出とはいえ最低限しっかりとした車両を販売する事が重要です。

 詳しくはEAA社が発行している検査基準をご覧ください。

検査が必要な理由

 アフリカ内陸国まで車両を届ける場合、アフリカの玄関港から内陸国まで約2,000km自走で輸送をする必要があります。

 日本の様に、キレイにアスファルトで舗装された道路を走るわけでもなく、石、岩などがごろごろしている悪路を自走で走って車を届けるのです。

 下の車両は、輸出検査に合格している車でしたので、もちろんタイヤもしっかりしたものを履いていたはずです。

 しかし上述の通りの悪路ですのでタイヤがバーストしてしまいました。

 ちゃんとしたタイヤでもこのようになる場合があるのですから、タイヤの溝がなかったり、ひび割れがあったりすると非常に危険ですね。長距離走行に支障がある状態では検査不合格になるのもうなずけます。

 わたしが新人の頃、車両検査をして下さっていた検査員の方に言われて
「はっ」とした事があります。それは

「車は人の命を乗せて走るもの」

 まさにその通りですよね。

 当たり前ですが、この重要な事を考えながらしっかりとした販売ができる企業が生き残っていくと思います。

 輸出検査で不合格になりコストが掛かる事が良くあります。
 しかし、事前にどの程度の車両だと不合格になるかわかっていれば、

・買付時に整備料金を見込んで購入
・買付時に買わないという判断

ができるようになり、収益を確保できるようになります。
 輸出前検査で利益を失わないよう、事前にしっかり理解しておきましょう。

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