いよいよ実際に買い付けを行います。
一般的に輸出業者は、オートオークションから在庫を仕入れます。
初めてオークションに加盟するには、各会場によって条件がありますが、保証金や保証人が必要になる場合が多く、また古物商許可証を取得してから1年以上経過しなければならないなど、やや厳しい条件となっています。
それに対し、アイオークさんなどの落札代行会社をつかえば、入会審査はありますが、全国のオークション会場にリアルタイムでネット接続して応札することもできます。
オークション以外の仕入れ方法には、中古車販売店の在庫を業販で仕入れる方法もあります。
業販のメリットは、下取り車などを仕入れることができるのであれば、オークションより割安で仕入れることができることです。
逆にデメリットは、国内の個人ユーザー向けに陳列されている車を仕入れる場合、割高になるということと、オークションに比べ仕入れに時間と手間がかかるという点です。
海外に輸出されている車は、ほとんどがオークションから仕入れた車両ですので、業販の様にオークション以外の仕入れ先を開拓できれば、より利益をえられる可能性が高まります。
ここからは、オークションから仕入れる場合の買い付けの流れをお伝えしていきます。
車の買付をする(オークションにて買付の場合)
1.該当車両のPICK UP
まずは、PICK UPリストを作成します。
オークションの出品車両情報は、前日の夜にかけ徐々に出そろうので、これ以降の作業はオークション開催日の朝に実施する方が効率的です。
ここまでで決めた買い付けしたい車両の条件(車種、型式、年式、距離など)をリストにします。
そのリストに合致する車両を、アイオークさんやCIS情報サービスさん(USSグループのオークションを検索できる)を使って検索し、当てはまる車両の出品票を、セリ時間の早い順に印刷します。
2.車両状態の確認
印刷した出品票をみて、各出品車両の情報を確認します。
車名、型式、グレード、距離、などの基本スペックに加え、車両の状態を確認します。
車両の状態が悪く、修理に多大な費用がかかるものは除外します。
ただし、修理費を見込んで、その分安く買い付ける場合もあります。
3.応札金額の計算
出品票の状態を踏まえた上で、想定売価から売上原価と設定利益を引いて、上限応札価格を設定します。
仕入れ後に修理して販売することを想定している場合は、売上原価に修理費を見込んでおきます。
上限応札価格 = 想定売価 - 売上原価(整備見込み含む) - 設定粗利
上限応札価格を計算するためには、基礎知識として、売上原価を理解しておく必要があります。
初めて輸出をはじめる方は、しっかり理解してきましょう。
>>中古車輸出の売上原価を理解する
設定利益は、車の形状ごとに設定するのが一般的です。
この設定利益は、各社の販管費構造や資金を考え、1台あたり利益額または1台あたり粗利率で設定します。
セダン、ハッチバックは、1台あたり3万円から5万円ほどになることが多いようです。
また、セダン、ハッチバックなどの小型車に比べ、トラック、バスなどの商用車の方が、市場に出回っている台数が少ない分、利益を多くとれる場合が多いです。
4.競りに出ている車を落札する
続いて、車両をオークションで応札します。
ここで大切なのは、上記で設定した上限応札価格以内で、なるべく安く購入することです。
細かい説明は省きますが、出品者側の立場を想像し、POS押し(応札の為のボタンを押すこと)のタイミングを考えたり、後商談を積極的に活用して、できるだけ安く仕入れていきます。
無事車両を落札することができたら、オークションの搬出期限に間に合うように陸送手配を進めます。
(陸送はぜひロジコをお使いください。)
またオークション会場から送られてくるオークション計算書を元に、落札代金の支払いをすすめます。
さて、いよいよ車両が手に入りました。
次は、それをCardealPageに掲載します。
>> CardealPageを使った輸出の流れ 3.値付けをしCardealPageに掲載する