まず、CardealPageをつかった輸出の流れは下記の様になります。
在庫を揃える → 掲載と値付け → 商談とProforma Invoiceの発行 → カーディールページに着金し成約 → 船積をする → 船積書類を発送する → カーディールページから支払いを受け資金回収 → アフターフォロー
各ステップで何が行われるのかを、これから数回に分けて、ノウハウを交えながらお伝えしていきます。
在庫を揃える
さて、CardealPageで中古車輸出をスタートする際に、加盟店様に最初に行なっていただくのは在庫を揃えることです。
このステップは、中古車輸出で利益をだす為に非常に大切なステップです。
在庫は、一般的に下記の流れで仕入れていきます。
<仕入れる車両を選定する>
1.売れている車を把握する
2.売価イメージをつける
3.オークション相場を確認する
4.利益設定が適正か確認する
<車両の買付をする(オークションにて買付の場合)>
1.該当車両のPICK UP
2.車両状態の確認
3.応札金額の計算
4.競りに出ている車を落札する
それでは、一つ一つの具体的な内容を見ていきましょう。
仕入れる車両を選定する
1.売れている車を把握する
最初に行うのは、海外のユーザーに売れている車種の傾向を把握することです。
それには、2つの方法があります。
まずは、CardealPageを使う方法です。
CardealPageのSales Manager(加盟店様向け管理ツール)には、相場検索機能という機能があります。
この機能を使えば、どんな車(価格、型式、年式、排気量、色、走行距離など)にどこの国から問合せがあり、売れているのかを閲覧することができます。(月額利用料1万円がかかります)
次に、他の輸出業者が掲載、販売している車両からリサーチする方法です。
輸出業者がWEBサイトに掲載している車両を研究します。
例えば、Beforwardさん、Japanesevehicles.comさん、PicknBuy24.comさんなどの輸出業者のサイトを見てみましょう。
各社、ターゲットとしている国が異なるので注意は必要ですが、掲載在庫数などから、売れ筋の傾向がつかめると思います。
また、各社の売価イメージがわかるように、サイト上でCIF価格(海外バイヤーが輸出業者に支払う総額)が表示されているサイトで研究する必要があります。
2.売価イメージをつける
輸出向きの車種傾向を把握したら、車種ごとの売価イメージを調べていきます。
前述のSales Managerの相場検索機能や、他の輸出業者のサイトを見ながら、車名、年式、型式、距離などで絞り、具体的な車種の売価イメージをつけていきます。
同じ仕向地(国と港)で車種のリストを表示し、複数車両の売価をみて、平均的な売価を把握します。
この時に注意が必要なのは、売価はFOB価格を比較するのではなくCIF価格を比較するということです。
FOB価格とは、一般的には車両価格+輸出にかかる費用の合計です。そのFOB価格に船賃と海上保険料を足したものがCIF価格になります。
CIF価格は、海外バイヤーが輸出業者に支払う総額になります。
CIF価格 = 船賃+海上保険代+FOB価格(=車両価格+輸出にかかる費用)
したがって海外バイヤーにとっては、FOB価格 = 車両価格というイメージを持ちやすいので、FOB価格が安い車両はお買い得に見えます。
そこで、中には、その車の「実際の仕入れ価格より安い価格」をFOB価格として表示し、海外バイヤーの興味を惹き付け、その分を船賃と海上保険料に乗せて請求している輸出業者も多く存在します。
したがって、各社のFOB価格だけで比較すると、売価イメージをつけにくくなります。
それに対してCIF価格で比較すれば、バイヤーが支払う総額で比較することができるので、FOB価格に各社の調整が入っていたとしても問題ありません。
各社車両のCIF価格から船賃や海上保険相当の金額を一律で引けば、想定仕入れ価格で比較することができます。
※一律でいくら引けばいいのかは、後述します。
また、JEVIC、QISJ、JAAI、INTERTEKなどの輸出前検査費用も、各社原価は同じですが、売価が異なるので、それらの費用を除外したCIF価格で比較する必要があります。
3.オークション相場を確認する
次はその車種のオークション相場を確認します。
オークション相場を見るにはいろいろなツールがありますが、アイオークさんのサービスを使うのが手軽です。
アイオークさんに入会すると、全国のオークションの過去のセリ結果を見ることができます。その中の相場情報で型式、年式、距離などで絞り込み、各車種の落札相場を把握します。
もちろん色やグレード、その他の状態で価格は違いますので落札価格には上下がありますが、ここでは大体の相場観を把握しておきます。
4.利益設定が適正か確認する
次は、売価イメージと照らしあわせて、利益が取れそうな車かどうかを判別します。
オークション相場に、売上原価と、希望する利益を加え、それが想定売価を下回っているかを確認します。
言うまでもなく、オークション相場が想定売価を上回っている車種は、仕入れることができません。
これらの作業を毎日繰り返すことによって、だんだん自分の頭の中に車種傾向と相場感ができあがってきます。
あとは、実際にその車を仕入れて販売してみて、その販売実績を元に試行錯誤していきます。
ただし、気をつけなければならないのは、CardealPageの相場検索機能の情報や、輸出業者の掲載車両は、あくまでも過去に仕入れた車両であるということです。
いつ仕入れたのか、どういう車両状態なのかも1台1台異なります。
中古車の相場は1年を通して変動しますので、様々な情報から全体の傾向を掴み、今後、より粗利が取れそうな車両を予測することが、利益を得られる車両選定のキモになってきます。
ここまでが、仕入れる車の選定作業となります。
次のステップは、実際の車の買い付けになります。
>> CardealPageを使った輸出の流れ 2.車の買付けをする